その作業、化粧品製造業を持っている倉庫でしかできません!
化粧品を輸入して早速販売しよう!
自分達で検品とラベル貼付するから大丈夫です!
とおっしゃる方が実は多いのですが、その作業は違法です。
この記事は、みんなの「どんな作業を指定の倉庫で行わないと違反になるの?」の疑問を解決するために、化粧品の輸入販売で守るべきルールをお話しします。
- はじめて化粧品の輸入販売を検討
- 化粧品の輸入後に必要な作業を知りたい
- なぜ、化粧品製造業の許可が必要か知りたい
目次
化粧品製造業とは?
簡単に要点だけお伝えすると海外で製造された完成品の化粧品を輸入した場合、化粧品の検品、ラベル表示、保管を行うのに「化粧品製造業許可」が必要になります。
倉庫でどんな作業をする?
既に完成品を輸入しているけど倉庫で何をするの?
と疑問を持たれる方が非常に多い印象です。
主な作業は大きく分けて下記3点です。
外観検品
内容成分等は既に入荷前に試験済みの事が多く、倉庫では外観検品がメインになります。
エンドユーザーが求める品質が確保できているのか確認します。
仕様通りか確認
サンプルで受取った製品と実際入荷した製品が違うという事もあります。
ボトルやパッケージのサイズが異なり、事前に用意していたラベルが貼れないとか。
容器やキャップ等の色が違い、リリース資料と色味が異なるという事もあります。
市場に出る前に、しっかり確認します。
破損や液漏れの有無を確認
輸送中に容器が破損して不良になる可能性は大いにあります。
化粧品の取扱いに不慣れな海外メーカー様や梱包が適切でない場合は、どんなに素敵なパッケージでも傷だらけで入荷します。
印刷不良の確認
海外で表示されたデザインやラベルに印刷不良が見られることも多々あります。
特に、取り扱い数量が数万個等に増えてくると、日本語の表示も海外メーカーで行う事を検討されるかと思いますが、せっかく日本語を印刷しても、文字がかすれていたり、にじんでおり読めないといった不良が発生し、結局日本語ラベルを貼り直すといった作業も発生する事がございます。
ロットの印刷もれ
上記でご説明した「印刷不良」にも関連しますが、ロットの印刷モレも対応が必要になります。実際に、他社様の回収事例にもありますが、ロットの印刷不良は日本語表示の印刷不良同様に大きな問題になります。
容量不足
海外メーカーによっては、手動で内容物を容器に充填しているメーカーもあるようです。
そのためか内容物が明らかに少ない場合もあります。
注意が必要なのは、容器自体が瓶で重みがあり、内容物が30MLと少ない場合、持っただけでは、それが瓶の重さなのか、中身の重さなのか分からない場合がありますので、重さを図り、標準品と比較する事もあります。
日本語表示
日本で化粧品を販売するためには、決められた表示を日本語で行う必要がございます。
海外で日本語表示した場合でも、しっかり印刷不良が無いかの確認は必要になります。
- 届出名称(販売名)
- 種別名称
- 原産国
- 製造番号又は製造記号
- 内容量
- 全成分
- 使用期限
- 使用方法
- 使用上の注意
- 製造販売業者名(弊社)の名称及び住所
- 発売元(御社)の名称及びお問合せ先電話番号
- リサイクルマーク
出荷判定前製品の保管
「出荷判定(市場に出荷して問題無いか確認して、合格の製品のみを出荷する)」前の製品を保管するために届出を行った化粧品製造業を取得した化粧品倉庫で保管が必要になります。
そのため、化粧品輸入の場合は受入先として化粧品製造業が必ず必要になります。
うっかりした違法作業例
上記で既にお伝えさせて頂いた通り
「検品」や「日本ラベル貼付」作業は
指定倉庫以外で行う事は違法になります。
コスト削減のため、自分たちで貼付したいとご相談される方や、貼付する方向で検討されている方が一定数いらっしゃいますが、その作業は弊社にお任せください。
ここでは、うっかり行ってしまうと大変な作業例をいくつかお伝えします。
箱入れ替え
箱不良が発生した際に、箱だけ仕入れられて詰め替えを行う行為や、パッケージデザイン変更のため、箱入替を検討する方も要注意です。
複数の製品を組み合わせたキット組等も注意が必要です。
シール張り替え
表示ラベルのみ汚れてしまったり、破損してしまう事もあるかもしれませんが、表示ラベルの張り替えも、行う事はできません。
また、表示の1部のみを修正されたいケースもあるかもしれませんが、その作業も注意が必要です。
作業が行えるようにするには
化粧品製造業許可を取得もしくは化粧品製造業許可を取得している倉庫と契約をする。
契約の際は、しっかり許可書を確認しましょう。万が一、既に失効していたりすると大変ですので。
化粧品製造販売届に作業場所を記載する
品目ごとの化粧品製造販売届出に実際に作業を行う製造所や契約した化粧品倉庫を記載する。
複数の倉庫で行う場合は、可能性のある倉庫を全て記載します。
また、各工程毎に異なる倉庫を使用する場合は工程順も記載します。
まとめ
本記事では「化粧品製造業を持っている倉庫でしかできない作業がある」事を事例を交えてご説明させて頂きました。 最後にこの記事の要点をまとめてみましょう。
- 入荷、検品、日本語表示には化粧品製造業許可が必要
- 箱やシール貼り替え作業も注意が必要
- 作業を行う場所、工程は品目毎の化粧品製造販売届に記載する必要がある
化粧品の輸入は弊社のような専門業者に任せて、マーケティングや販売強化に専念してみてはいかがでしょうか。